授業における質問の受け付け方の工夫

目次

この記事のハイライト

授業に関する質問を簡単に,効率的に集めるためのツールを紹介,比較しています.
目的や場面に合わせてそれぞれで役に立つツールを分類し,その特徴を紹介しています.

この記事では,各ツールについて,質問を受け付ける例に絞って記載しています.
そのため,各ツールの詳しい内容や使い方については,リンクから飛べる当サイト(utelecon)の記事,または公式サイトをご参照ください.
また,一部ツールについては,実際に使う上で便利なコツを「Tips」として紹介したり,実際に東京大学の授業で使われた実践例を紹介する記事のリンクを載せたりしていますので,合わせてご活用ください.

授業中にリアルタイムで質問を募集する

ここではオンライン,または対面の授業中に,その場で質問を募集するために便利なツールを紹介します.

Web会議システムを活用する(授業規模が大きくない場合)

ここでは授業の規模がそこまで大きくなく,大量の質問をさばく必要のないオンライン授業において,Web会議システムをメインに活用して質問を募集するツール・方法を紹介します.

ZoomなどのWeb会議システムの活用

Web会議システムの例として,ここではZoomを取り上げます(主なWeb会議システムはこちらの記事からご参照ください).

Zoomを用いて質問を募集するには,基本的に発声で質問してもらう方法と,チャットで質問してもらう方法があります.
発声で質問してもらうには,適宜質疑応答のための間を設けたり,挙手機能などを使ったりするとスムーズに行えます.
チャットを用いる場合,受講者が授業中の好きなタイミングで質問でき,それが文字として残ります.

Zoomのチャットを用いた質疑応答の例

(良い点)

(注意点)

特に名前が表示される点については,抵抗があり質問しにくいという学生も多いかもしれません.

(Tips)
上記の「名前が出てしまうので質問しにくい」という問題を解決するため,ダイレクトメッセージを利用してもらうという方法があります.
上の画像の2つ目の質問のように,赤字で「ダイレクトメッセージ」とあるものは,他の受講者には見えていないので,教員が質問を口頭で読み上げるか,コピーして全体チャットに流すことをお勧めします.

(参考ページ)

CommentScreen

CommentScreenは投稿されたコメントを,ZoomなどのWeb会議システムの画面上を横に流れるように表示させることができるサービスです.

質問を投稿してもらうことで,画面上に質問を流すことができるため,スライドなどを共有しながらでも質問を読み,答えることができます.

CommentScreenの使用例

(良い点)

(注意点)

(参考ページ)

授業規模が大きい・多くの質問を受け付ける場合

ここでは授業の規模が大きく,多くの質問を募集したい場合や,オンデマンド授業・対面授業で質問を募集したい場合に便利なツールを紹介します.
また,ここで紹介するツールは,受講者の少ない講義でも同様に活用することができます.

Slido

SlidoはQ&A機能や投票機能を備え,授業や講演会などで参加者との双方向コミュニケーションを活発化することができるWebサービスです.

質問を募集するのに必要な基本機能は無料で利用できますが,東京大学のアカウントでサインインすることで,有料機能(受講者同士で質問に返信できるようにしたり,質問などのデータをエクスポートできるようにしたりできる)も使用することができます(詳細はこちらをご参照ください).
Slidoにはいくつかの機能がありますが,ここでは「Q&A」の機能を用いた質問募集の例に限って紹介します.

Slidoで質問を受け付けた例

(良い点)

特に「いいね」機能があることと,質問に返信する機能があることがSlidoの便利な点で,多くの質問を集め,答えるのに適しているといえます.
「いいね」が多い,つまり多くの受講者が疑問に思っている質問が,優先的に上位に表示されるため(新着順に並べることもできます),質問が多い場合でも特にニーズの高いものを選んで答えることができます.

(注意点)

この点に関しては,英語がわからないという場合でも,uteleconの記事等を参照すれば問題なく登録(主催者のみ必要),利用することができると思われます.

(Tips)
パソコンなどでZoomの画面を表示したり画面共有をしたりしながらSlidoの画面を見るのはやりにくいという場合,スマートフォンやタブレット端末を別に用意し,それでSlidoを開いておくと,画面の切り替えなどの必要がなく済みます.

(参考ページ)

オンデマンド授業や授業外で質問を募集する

ここでは授業録画を公開するオンデマンド授業や授業時間外(試験期間や,受講者が復習や課題を行っているとき)で質疑応答をするために便利なツールを紹介します.

授業規模が大きい・多くの質問を受け付ける場合

授業規模が大きく,多くの質問を常時募集し,回答する必要がある場合には,チャットアプリやメッセージングアプリなどと呼ばれるサービスが便利です.

Slack

Slackは主にビジネスで使われるメッセージングアプリです.

Slackでは,まずグループの「ワークスペース」を作り,その中に複数の「チャンネル」を作成することができます.
そして,「チャンネル」内でメッセージの送受信を行います.
そのため,まず授業の「ワークスペース」を作り,その中で質問を募集する「チャンネル」を作成することで,質疑応答を行うことができます.

Slackを用いた質疑応答の例

(良い点)

特に上記の「チャンネル」を上手く使いこなせば,より分かりやすく,より円滑に,質問を受け付け,コミュニケーションを図ることができます.
詳しくはこちらをご参照ください.

(注意点)

(Tips)
質問の募集は基本的に「チャンネル」で行うのがおすすめですが,名前が出るため質問しにくいと感じる学生や,成績に関してなどの個人的な質問がしたい学生をケアするために,DM(ダイレクトメッセージ)へのメッセージを許可しておくと便利な場合があります.

(参考ページ)

LINEオープンチャット

LINEオープンチャットでは,友達登録されていない人たちとURLやQRコードを通じてコミュニティを作り,メッセージの送受信などをすることができます.

授業用のルームを作成し,リンクやQRコード等を用いて受講者を招待することで,ルーム内で質疑応答を行うことができます.

LINEオープンチャットを用いた質疑応答の例

(良い点)

(注意点)

Slackでは複数の「チャンネル」を作成できるのに対し,LINEオープンチャットでは,やりとりをするルームは一つです.
そのため,質問が非常に多い,複数の質疑応答が同時並行で行われる,他の連絡をする,といったことが起きると,閲覧しにくくなったり流れてしまったりすることがあるので,注意が必要です.

(参考ページ)

授業規模が小さい・質問の募集は最低限できればよいという場合

ここでは質問を多く集める必要はなく,補助的に行えればよいという授業で活用できるツールを紹介しています.

ITC-LMS(東京大学の場合)などの学習管理システム

ITC-LMSは東京大学の学習管理システムです.資料・課題の配布や提出,受講者への連絡,テストの実施などの機能があります.

ITC-LMSには掲示板機能があるため,「質問受付」などといったテーマタイトルで掲示板を開設することで,質問を募集できます.

(良い点)

(注意点)

(参考ページ)

Google Classroom

Google ClassroomはGoogleの提供する学習管理システムで,資料・課題の配布や提出,クラスへの連絡,テストの実施といった,授業をサポートする様々な機能が備わっています.

「ストリーム」という掲示板のような機能で,受講者に質問を投稿してもらうことで,質問の募集ができます.

(良い点)

(注意点)

(参考ページ)

メール

メールは質問を募集するのに最も一般的な方法です.

(良い点)

(注意点)

※本記事の作成にあたり,Slack Japan株式会社に画像提供などのご協力を頂きました.ご協力いただき誠にありがとうございました.