新入生・在学生のための, 授業を受けるための準備 (2020 Aセメスター版)
目次
このページは2020年度Aセメスターのものです.最新版の「東京大学でオンライン授業を受けるために(新入生向け)」のページをご覧ください.
はじめに
2020 Aセメスターが始まります. 東京大学では,2020年度のSセメスターにオンライン授業を本格導入することとなりました. Sセメスターの授業を通じ, 学生からも教員からも, オンライン授業には利点が多くあり, 決して活動自粛期間だけの形態ではないとの声が聞かれています. 一方で多くのみなさんがキャンパスに行けないことや, 新しい友達と出会えないことの苦しみを体験することになりました. この問題は大学全体で認識されており, 2020 Aセメスターでは多くの学科で実験やゼミなどを中心として一部授業の一部対面(ハイブリッド, ハイフレックス)化を進めています[東京大学のCOVID-19感染防止と教育の両立に向けた試み].
しかしながら現在の状況で無制限に対面授業を行うことはできません. 大学生は高校生, 中学生などと比べると, キャンパス外の活動範囲も広く, キャンパス内での行動のパターンも非常に多様で多くの人と混じり合う生活をしています. 飲食店のように一人の人が一つの席で小1時間滞在してそのまま退室するわけではないので, 感染対策と言ってもひとりひとりの行動にずっと目を光らせるようなことは, 難しいのです. 大学生の感染については授業外での活動での感染が多いとも言われています(もっとも対面授業の数自体が少なければ当たり前かもしれませんが) [cf. 東北大学の調査 スライド13].
大学における感染対策は教室内で距離を取ると言った(比較的やりやすい)ことだけでは不十分で, それ以外の時間を含めて大学全体の環境をいかに整備し, 大学全体の人数を管理して人々の行動を誘導出来るかと言ったことにかかってきます. また現在は, 大学に来たくても同居している家族の事情や一人暮らし用アパートを引き払っているなどの事情で, 大学に来難い人もいます. 似たような事情が教員の側にある場合もあります. 従って現在の状況では, 非常に多様な要求を満たす授業形態を設計する必要があります. このような制約の中, 大学は「どこをどのくらい対面にしても大丈夫か」という複雑なパズルを解いている, ということを学生の皆さんにはご理解いただきたいと思います(決して世間で一部言われているような, 「感染者を出して世間から叩かれたくない」などという低次元の理由ではないということを理解していただきたいと思います).
もとよりSセメスターでのオンライン授業に対する反応からは, すべての授業を対面で行うことが大学の目指す終着地点ではないことも明らかです. オンライン授業のいい所(通学が不要, キャンパスをまたがった履修, 講義資料や録画のデジタル化, 黒板よりも見やすく大教室よりも聞きやすいなど), 対面が必須なところ, そして何よりも大切な, 人と人とが巡り合う場としてのキャンパスを両立させていくことが目標となります.
Aセメスターにおける対面授業の割合や形態は学科ごとに様々ですが, このページでは, およそどんな形態の場合でも必要になる教育ICTシステム, (自宅あるいはキャンパスから)授業にオンライン参加する場合の基本について説明します.
2020 Sセメスター用のページでは, そもそもオンライン授業とは何かと言うようなことから説明していますので初めての人はご覧ください.
本ポータル編集に参画する教職員・学生有志一同
学生の皆さんにしておいてもらいたい準備
授業を受けるための準備は大きく言って二つです
- ひとつは, 東京大学で使われている, 教育のための情報(ICT)システムを, 正しく使えるようにすることです. キャンパスで毎日顔を合わせていれば, ぼうっとしていても, 重要な情報を教室の中で友達から教えてもらったり, サークルの先輩から教えてもらったり, 他の人の会話から偶然得たりすることが出来るものですが, 登校が制限されているとそういうわけには行きません. 各自がチェックすべき情報源を正しくチェックしていることや, 自分の連絡先(メールアドレスなど)が然るべき場所に登録され, 連絡がつくようになっている, ということがとても大事になります.
- もうひとつは, Web会議システムにつなげる機器を準備しWeb会議にちゃんとつなげることを確認しておくことです. 「機器」は特別なものではなく, 普段パソコンやスマホなどで動画を見ていれば, Web会議のソフトが使えると思って良いです(授業を受けるにはスマホではなくパソコンをおすすめしますが, ここに書いてある準備はスマホでもできます). 難しいことではないのですが機器にはトラブルがつきものです. 必ず「ちゃんとつなげることを確認しておく. 確認された機器で授業に臨む」のが大事です. 詳しくは, 下で述べます.
- それらの設定が済んだら, 自分が参加する授業の形態や参加方法を確認し, オンライン参加の場合はその接続先(URL)を入手してください. 以下で説明するITC-LMSで入手するのが基本ですが, 詳しくは授業URLの通知の仕方 - 2020 Aセメスター版を見てください
- 機材としては以下が必要になります. 準備が間に合わない, または困難であるという場合, 所属の学科や専攻に知らせてください.
- パソコン : スマホで動画を視聴することは可能ですから, スマホだけでオンライン授業を視聴することは可能です. しかし, 大学での学習のためにはレポートの作成などでパソコン (Windows, Mac, Linuxなど) の環境が望ましいです. また, オンライン授業中の活動の中には, 動画を視聴しながらちょっとした作業や演習をする機会が増えます. 大きな画面の中に動画と他の作業用の窓を同居できるように, パソコンの環境を用意しましょう.
- ネット環境 : 自宅から授業を受けるためには, 動画を見ても大丈夫な環境が必要です. インターネットやスマホの容量を確認してください. スマホをモバイル(LTEなど)に直接つなげている人は注意してください. 「ギガ不足」になってしまうと, 動画が視聴できない, 視聴しようと思ってギガを購入するとお金がかかる, ということにならないよう, 十分な容量または無制限のネット環境を引くことをおすすめします. 支援が必要な人のための仕組みもあります.
- 以下の初期設定作業は, 授業に使うパソコンを入手する前でも実行可能です
- 今ある手持ちのスマホでも, iPadやタブレット, (家にある)パソコンなどで実行可能です
- 設定したパスワードなどは忘れぬよう, メモして安全なところへ保管してください
東京大学で使われている, 教育のためのICTシステム
全体像は下図のようになっています.
- システム名をクリックすると各システムへサインインするページに行けます.
- 矢印は依存関係を示しており, A -> B は, 最初にAを使えるようにしてからBを使う必要があることを示しています(例えばZoomを使うにはG Suiteが使える必要があり, そのためにはUTokyo Accountが必要です).
- 「要有効化」という印があるシステムは初めて使う際に初期設定作業が必要です. 「要有効化」をクリックするとそのページに行けます.
- 詳細は 9/11 説明会の第一部: 授業に必要なICTシステムの概要 (動画) で説明していますのでご覧ください
以下で各システムで必要な作業について簡単に説明します. 以下の作業中, このページに書かれている通りにならないなど, 問題を見つけた場合は, まずはこのページにも現れているチャットサポートをお試しください(チャットサポートで解決しない場合はサポートチームに連絡できます).
- UTokyo Account: 他のサービスすべてのもととなるアカウントになります.
在学生であれば, これを使ったことがないという人はいないはずです.
- 新入生には入学に伴って事務から配布されます. どのように配布されるかは専攻や学科によって異なります. これまでは入学して最初の登校日に紙で配布されていることが多かったとおもいますが, 登校が困難なことと, 授業のために以下のシステムを使う準備時間が必要なため, 登校初日に先立って郵送もしくは電子配布されることが多いと思われます. 不安であれば入学予定の専攻や学科にお問い合わせください.
- 作業: まだ一度も使ったことがない人は初期パスワードを変更してください. 手順動画
- UTAS (学務システム): 授業の内容(シラバス)を参照して受ける授業を選び, 履修の登録をしたり, 成績を見たりするのに使うシステムです.
- 作業(サインイン): UTokyo AccountでUTASにサインインし, 「現住所等変更入力」から, あなたに確実に届くメールアドレスを「E-MAIL 1」に登録して下さい (手順動画作成中). 在学生でやった覚えのない人も, ある人も, この機会に確認して下さい.
- ITC-LMS (学習管理システム): 自分が履修した講義に関して, 課題が掲示されたり, 課題を提出したり, などの用途に使います. オンライン授業に関する情報も, このシステムを経由して得ることになるでしょう. また, 講義資料がここにアップされたり, ここで出欠管理をする場合もあります. UTASと似ていて紛らわしいですが, UTASは授業が始まる前(履修登録)と後(成績確認), ITC-LMSは授業期間中に使うと, 大雑把には思っていてください. 授業期間が始まった後, 授業に関するお知らせがITC-LMSを経由して流れてくることが多くなります.
- Microsoft 365: Microsoftのサービスです. レポートやプレゼンテーションの作成など, いろいろなことに使えます.
- 作業(有効化): UTokyo Account利用者メニュー から「Office 365 ProPlus利用許諾」に合意し, Microsoft 365の有効化をして下さい (手順動画).
- このあと実際にExcelなどのアプリケーションが使えるようになるまで, 日中は最大3時間, 夜は翌朝11:00までお待ちください(正確には, 11:00, 14:00, 17:00, 20:00にこれまでの利用許諾が反映されます).
- 作業(サインイン): 待ったらwww.office.com にサインインしてください. UTokyo Accountがあればサインインできるのですが, UTokyo Accountのサインイン画面の前にMicrosoftのSign-InでEmail, Phone, or Skypeと聞かれたら xxx@utac.u-tokyo.ac.jp と入れてください(そうするとUTokyo Accountのサインインページにたどり着きます). xxxの部分は何でも良いです (手順 パソコン, スマホ). もしすでに別の(例えば普段自分が使っている)アカウントでサインインしていたら, 一度サインアウトしてから大学のアカウントでサインインします(手順 パソコン, スマホ).
- 練習: できたらExcelのBookを一つ作ってみましょう(手順動画)
- G Suite for Education (Google): Googleのサービスです. メール(Gmail), カレンダーの他, レポートやプレゼンテーションの作成など, いろいろなことに使えます. また, 一部のオンライン授業は入室をするのにここで設定するメールアドレスでWeb会議 (Zoom)にサインインをしないと参加できません.
- 作業(有効化): UTokyo Account利用者メニュー の「ECCSクラウドメール」からアカウント名, 「ECCSクラウドメール(パスワード変更)」からパスワードを設定して, G Suite for Educationを有効化して下さい (手順動画).
- このあと実際にG Suite for Education が使える(Googleにサインインできる)ようになるまで, 最大1時間ほどお待ち下さい.
- 作業(サインイン): 最大1時間待ったら, Googleにサインインして見て下さい.
- パソコン: Googleにサインインしていなければサインインする, すでにほかのアカウントでGoogleにサインインしていれば一旦サインアウトしてサインインする
- Android Googleアカウントを追加する
- iPhone Googleアカウントを追加する * 練習: どんなアプリが使えるかを見渡して, Google のスプレッドシート(Excelみたいなもの)を一つ作ってみて下さい(手順動画)
- Zoom: Web会議システムです. 多くのオンライン授業がZoomを使って行われるでしょう.
- 作業(有効化): 大学の Zoom アカウントの作り方のページに従い, 大学のZoomアカウントを取得してください.
- WebEx: Web会議システムです. 授業で使われるようであれば前もって取得してください.
- 作業(有効化): WebExアカウントの作成とログインのページに従い, 大学のWebExアカウントを取得してください.
- UTokyo Wifi は東京大学のキャンパス内無線LANです. キャンパスでネットに繋ぐ時, とくにキャンパスでオンライン授業を受ける際に必要になることがおいでしょう.
- UTokyo Wifiのページを読む
- 作業(家での準備): キャンパスに来る前に以下の手順でUTokyo Wifiのパスワード取得, 設定のメモをしておいてください
- UTASへメールアドレス登録を済ませたか確認してください
- UTokyo Wifiのパスワードを発行するページに行き, “Application” ボタンを押すと, 登録されたメールアドレスにパスワードが届きますのでそれを受け取ってメモ(または印刷)してキャンパスに持参 (動画)
- 設定はUTokyo Wifiのページに説明があるのでそれに従います. このページをスマホにブックマークしておくか, 設定内容を印刷してキャンパスに来ることを推奨
- 作業(実際のWifi設定): キャンパスでUTokyo Wifiの電波が飛んでいる所(多くの教室で飛んでいます)へ行き, 上記の設定とパスワードでPCやスマホを接続します
- 駒場キャンパスの7号館 721, 13号館 1321で接続サポートをしています(月〜金 10:25‒16:40). 接続に困ったら訪問してください.
- 注: UTokyo Wifiにつながらない場合にモバイルWifiルータやテザリングを大勢が使うと電波が干渉して全員が損をするという状態になります. 自分で電波を出さず, 極力皆がUTokyo Wifiを使いましょう
注意: MicrosoftもGoogleも, すでに自分で使っているという人も多いとおもいます. そういう人も必要に応じて大学のアカウントで使えるようにしてください. 自分のアカウントと大学のアカウントを切り替える方法(上記の手順動画: Microsoft, Google) をマスターしましょう. オンライン講義をするに当たって, 重要な情報を, 大学のメンバーだけで共有するという場面が多くなると想定され, そういう場合, 普段使っていたGoogleやMicrosoftのアカウントでサインインしている状態では見られない, ということになり得るのです.
なお, 「ECCS クラウドメール」は東京大学におけるG Suite for Educationの名称です.
オンライン授業(Web会議)につなげるかのチェック
- オンライン授業URLにつないでみよう. この, ITC-LMSのページを見て, そのページに書かれているオンライン授業URL (各種)をクリック・タップしてみてください. これは自分のブラウザやアプリなどが授業で使うシステムに対応しているかどうかのチェックです. つないでも誰もいない部屋につながるだけで, 画像や音などは流れません. つなげることがが確認できたらすぐに退席しましょう. 音が聞こえるかどうかなどは授業に少し前につないでみたり, 事前に友達・知り合いと試すチャンスがあれば試してみてください.
Microsoft 365が使えるかのチェック
- Microsoft 365が使えるかのチェック: この, Microsoft Excel のシート が見られるかどうか, リンクをクリックして確かめてみてください. Officeへのサインイン状態によって以下のようになるので対応方法をマスターしてください.
- パターン1: office.comに大学のアカウント (UTokyo Account)でサインインしていればすぐに見られます.
- パターン2: エラーになる. “We’re sorry, but xxxxx@xxxxx.xxxx can’t be found in the univtokyo-my.sharepoint.com directory.” みたいなことを言われる. これは大学以外のアカウント(例: 個人でこれまで使っていたアカウント)でサインインした状態になっている場合におきます. 一旦サインアウトして大学のアカウントでサインインして, やり直してください.
- パターン3: 東京大学「サインイン」と書かれた窓が出てきて, “メール, 電話番号, Skype”などと聞かれる. どのアカウントでもサインインしていない場合におきます.
UTokyo AccountのID (10桁の数字)@utac.u-tokyo.ac.jp
と記入して先へ進んで下さい. UTokyo AccountのIDは10桁の数字です. 次にUTokyo AccountのIDとパスワードを入力する画面が出てきたら, 自分で設定したUTokyo AccountのIDとパスワードを入力して下さい(手順動画). そしてやり直してください.
G Suite for Educationが使えるかのチェック
- G Suite for Educationが使えるかのチェック: この, Google スプレッドシートが見られるかどうか, リンクをクリックして確かめてみてください. ただし現在中国にいる人はこのシートにはつなげません. Googleへのサインイン状態によって以下のようになるので対応方法をマスターしてください.
- パターン1: ECCSクラウドメール(xxxx@g.ecc.u-tokyo.ac.jp)でGoogleにサインインしている場合は直ちにアクセスできます
- パターン2: 「権限が必要です」という窓が出てくる. これは, Googleに別のアカウント(例えば自分が普段使っているyyyy@gmail.com)でサインインしている場合におきます.
- パソコンの場合: 右にある, アカウントを切り替えるを選んで, 大学のアカウントでサインインして下さい. 「アクセス権限のリクエスト」を押してもアクセスできません.
- Androidの場合: Googleアカウントに今回作ったメールアドレス (xxxx@g.ecc.u-tokyo.ac.jp) を追加してからアクセスしてください
- iPhoneの場合: Googleアカウントに今回作ったメールアドレス (xxxx@g.ecc.u-tokyo.ac.jp) を追加してからアクセスしてください
- パターン3: 「ユーザ認証に失敗しました」と表示される. これは, そもそもGoogleにサインインしていない場合におきます.
- パソコンの場合: Googleへのサインインを促す画面が出てくるので大学のアカウントでサインインして下さい
- Androidの場合: Googleアカウントに今回作ったメールアドレス (xxxx@g.ecc.u-tokyo.ac.jp) を追加してからアクセスしてください
- iPhoneの場合: Googleアカウントに今回作ったメールアドレス (xxxx@g.ecc.u-tokyo.ac.jp) を追加してからアクセスしてください
なにかおかしい, 接続できない場合は
- 少し頑張っても問題が解決しない場合, このページ右下にあるチャットサポートやサポートページにアクセスしてトラブル解決の方法を試してください.